都市伝説・・・奇憚・・・blog
トイレ
2008.02.18 (Mon) | Category : 人を信じすぎる人へ
その公園は交差点の分離帯のようなところにあって、まあ、騒がしいところにあったわけよ。
公園のトイレってやだねぇ。特に夜中。
そのときも、バリバリにヤな感じがしてたのよ。
トイレの中は、明るく、清潔な感じだったよ。
でもね、それが逆に気持ち悪くなったよ。
小便が終って、ふりかえると、女が自分を見てるのよ。
え、恐くないって? とんでもない。
小便前に見てたら、もらしてたね、実際。
だって、その女、換気用の穴から顔出してたのよ。
直径 5cm くらいの。
トムとジェリー見た事ある?
あれが、実写だったらあんな感じだよ。
小さい穴にむりやり顔つっこんでるから、引きつって
こっち見てわらってるように見えたのよ。
トイレ明るかったから無意味にリアルでさ。
もう、恐くなって、悲鳴あげてチャック開けたまま、そとに飛び出したよ。
そしたらさ、光が、迫ってきて、自分を包み込んだわけよ。
終ったと思って、観念したら、光のなかに、赤くクルクル回る光があってさ。たくさんのよく見なれた格好の奴らがいたのよ。
パトカー、警察?
なんと、そのトイレを数台のパトカーと警察が取り囲んでいたのよ。
"おい、大丈夫か?"
気付いた警官が状況を説明してくれたよ。
交差点で帰宅途中のサラリーマンがトラックにはねられて、公園のトイレの壁に叩き付けられたらしいのよ。
ちょうど、その壁のところに換気用の穴が開いていて、そのサラリーマンの頭がその穴に押し込まれた形になったのよ。
分かるかなぁ、パスタ製造機の小さな穴から、細い麺がでてくる感じで。
トイレで見たのは、そのサラリーマンだったわけよ。
女じゃなかったのかよ。
っていうか、もっと、恐ろしいことに、救助するって、そのサラリーマンを。
生きてたのかよ!!
トイレのその壁の所を外から眺めると、本当に頭から、壁にめりこんでいた。
漫画みたいに。
酔ってたせいもあって、トイレに入るのきには、反対側にいたパトカーとかに気付かなかったのね。
すげぇな、車の力積って。
廃ホテル
2008.02.15 (Fri) | Category : 人を信じすぎる人へ
学生の頃、夏に男4人と女1人の計5人でとあるホテルの廃屋へ「肝試し」に行った。
そのホテルの場所は別荘地のような、周りを森に囲まれた場所に建っていたので、夜11時過ぎについたときはあたりに人の気配は全くなかった。
ホテルの構造は地上3階、地下1階だったように思う。
はじめは2人1組くらいの少数でそれぞれ回ろうかと言っていたが、廃屋を目の前にして全員怖気づいてしまった。
そこで全員で同じコースを回ることとし、まずは上を目指し、その後地下を回って帰ろうと確認した。
僕は5人の中で一番大きい懐中電灯を持っていたので、(ものすごくイヤだったが)先頭を歩くことになった。
ロビーにいるときはまだ空間がある分、気持ちに余裕があったが、各部屋へ続く廊下を通るときはどこにも逃げ場が無いような気がしてすごく不安を覚えた。
友人の1人が面白半分に部屋を開けて中をライトで照らして遊んでいたが、特別なものもなく、変なことも起きなかった。
ただ、カギがかかって開かない部屋がいくつかあり、こういう時は(なぜ開かないのだろうとか、いろいろ考えてしまって)かえって開かないことのほうが恐怖感を覚えるのだと思った。
このホテルは廃屋となってからどのくらい経っているのだろうか。
建物自体はわりとしっかりとしていたように思う。床がギシギシいったり、天井が落ちかけているようなことはなかったが、窓ガラスはところどころ割れており、廊下にも破片が落ちていた。
物音一つしない廃屋の中でガラスの破片を踏む音はとても大きく聞こえ、その音が何か変なものをおびき寄せはしないだろうかと不安になった。
2階へあがったところで女の子が壁に異様なシミがあるのを見つけた。
「これって、ひょとして...血...?」
彼女が壁のシミを見つけたとき、先頭にいた僕は床のガラスの破片の中に小さな丸い玉のようなものがいくつも落ちていることに気づいた。
気の小さい僕は正面を直視することができず、足元だけを見ていたのだ。
この小さな玉は、エアガンなどに使うBB弾じゃないだろうか。よく見れば床のあちこちにいくつも落ちている。ということは、日中は誰かがこの廃屋へ来ているんじゃないか。
だとしたらそれはペイント弾でついたシミだろう。
僕がそのことを言おうとしたとき、シミにおびえて後ずさりした彼女が何かにつまづいて尻もちをついた。
そのとき
「ガシャガシャガシャ!」
という金属音が建物全体に大きく鳴り響いた。
ブービートラップだった。
僕の予想は正しかった。誰かがサバイバルゲームの舞台にこのホテルを利用していたのだろう。
しかし、尻もちをついた彼女はこの音に恐怖してしまい、完全に腰が抜けてしまっていた。
もう少し早く気づいてそのことを伝えてあげればよかった。
彼女には悪いことをしたと思う。
彼女は一緒に来ていた彼氏に連れられ、先に車へ戻っていった。
残った3人は3階へ上がり、そして地下へ入った。
昼間は人が入ることがあるという事実を知り、僕達はいくらか気持ちが楽になった。各部屋のドアというドアを全て開けて中を確かめてみるという余裕ができていた。
地下の部屋は倉庫やプライベートルームなどが並び、一般の客室はなかった。
おそらく半分ほどさしかかったところだと思う。
そこに「ボイラー室」と書かれている部屋があった。
ぼくはその部屋の扉に張り紙がされているのを見た。
「子どもが出てくるので開けないでください」
僕達3人は我先にと逃げた。
車に戻って冷静になると、あの張り紙もサバイバルゲームをやっている人たちのイタズラなのだろうと思った。イヤ、逃げる前から察しはついていた。
でもあのときは(わかっていても)逃げたくなった。
ごめんね
2008.02.09 (Sat) | Category : 人を信じすぎる人へ
私がまだ4~5歳の頃の話です。
当時家には風呂が無く、よく母親と銭湯に行っていました。
ある日銭湯の帰り道、ある公営住宅が立ち並んでいる場所を通りかかるとある家の玄関先に警官が2人居て、女性が何かを大声でまくしたてているのです。
なんだろう?と訝しんだものの、まぁ警察が居るのだから大丈夫と私たちは帰宅しました。
次の日、昨日の件の家の隣の住人が母親の知り合いらしく話を聞いてきたのでした。
それによると、昨日の女性はその住宅に越して来てまだ一週間足らずだったのですが引っ越して三日目辺りから、寝室にしていた和室で変なことが起こりはじめたそうです。
夜中、人の気配で目を覚ました。なんだか子供が騒いでいるような気配だった。
キャッキャという子供の笑い声。同時に畳をみしみし踏む様子がハッキリわかった。
部屋には霧のようなものが漂い、その中を3人の子供がはしゃぎまわっているのだそうです。
そしてさらに母親とおぼしき女性の声が
「ごめんね、ごめんね・・・」
とボソボソ言っている。
目をこらしてみると、部屋の隅の方に女性が正座をしてひたすら頭を下げている・・・・
その女性がハッとしたように顔を上げ、こちらを向いたそうです。そのギラギラした目と視線が合った瞬間、その住人は気を失ったのだそうです。
次の日、ヒドい悪夢だったと半ば思い込んだのだそうです。
しかしそれは次の日にも、さらには三日目に現われた。
そして次の日、まだ深夜でもない時間に部屋が妙に霧がかかったように霞始めた。
住人は堪らず半ば半狂乱になって警察を呼んだのでした。
後日、詳しい経緯は知らされませんでしたが、その住宅の前の住人が逮捕されたのでした。
そして立会いの元、その寝室の床下が掘り返されたところ・・・・案の定、発見されたんでした。
合計4体、バラバラだったそうです。
怖かったのは、その犯人は「家族は実家に帰した」と触れ回り、自分は一人で住み込みで働いていたのです。私たちがいつも行っていた風呂屋でした。