精神（２）

電気治療という名の虐待を受けた、という話がある。

その人はＭというが、１２歳で入院、その後、５８歳になるまで病院の外に出ることがなかったという。
普通に話ができるくらいだから、かなり良くなっていたのだろう。だがＭは病院や施設を両手で足りないくらいたらいまわしにされ、その内の３病院は電気治療をやっていた。

で、電気治療という名の虐待であるが、つまらない理由で何回もされたという。その時の理由は食事の時にお椀を持ち損じてホールとパジャマを汚してしまったときに電気治療室に連れて行かれたらしい。
方法は鉄棒みたいな棒を握らされて手を離せないように固定、で電気を流す。
ドン、という衝撃を受けるのだそうだ。ビリビリしびれる、というのではなくて、ドン、というショック。
その話をしながらＭは思い出して体をふるわして泣いてしまった。

【真相】
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