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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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とどめ

2008.10.26 (Sun) Category : 誰も信じない人へ

私が就職した会社は、戦前に建てられたビルに入っていたため、幽霊目撃談が結構あった。
徹夜の後は必ず幽霊話で盛り上がる。でもひとりだけ怖がりの先輩がいた。
その先輩は、昔かたぎのアツい男で、飲んでは喧嘩ばっかりしていた怖い人だったが幽霊話だけはダメで、
叫んで逃げていくほどだった。

それから数年後、会社は解散。苦楽をともにした同僚もそれぞれの道を歩き始めたころ。
朝方に金縛りで目が覚めた私が足元を見ると、黒い大きな人影があった。
安眠を邪魔されてむかついた私は、その人影を思いっきり蹴り飛ばした。
2,3回繰り返した後、人影は消えた。時計を見ると、朝の4時半。

その2時間後、昔の同僚から電話が入った。
怖がりの先輩が亡くなったと。亡くなった時間は4時半。ちょうど人影が現われた時間だった。

お通夜の後の酒の席で、ふと昔、先輩と話したことを思い出した。
先輩が「お前、幽霊見えるの?」と聞くので「たまに」と答えた。すると
「じゃあ俺が死ぬときはお前のところに挨拶に行ってやるよ」
と言っていた。

「本当に来たのかしらねぇ」
と私が言うとみんなは泣き笑いして言った。

「お前がトドメを刺したんだな」
と。

なので私は今から死ぬのがコワイ。
あちらの世界で先輩に再会したら、絶対すっごい怒られる…。







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