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都市伝説・・・奇憚・・・blog

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2024.03.29 (Fri) Category : 

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下女(萌ver.)

2009.12.17 (Thu) Category : 都市伝説・改変萌ver.

現代都市伝説の代表格ともいえる「下男」。
当ブログでは【下男(1)】【下男(2)】【もしもし、下男です】などを取り上げているが、このうち「下男(2)」が最も有名なものであろう。

また、【下男誕生秘話?】のような話も存在する。

で、今回も萌えver.である。
流石に下男では話になりにくいのか、下女になっている。

- - - - - -
俺のアパートで久しぶりにツレと飲もうって話になった。
お互い仕事は忙しい割に、金はない。
結局宅飲みって訳になる。

しかしそれはそれで楽しく、気付けばもう二時を過ぎていた。
早い時間から散々飲んでへべれけだから、早めに休もうと布団を並べた。
俺はベッド、ツレは床に敷いた押入れでかび臭くなった布団。
そこんとこは我慢してもらう。

するとツレは急に
「俺、飲み足りねーから、ビール!ビール買いにいくべ!」
そんなことを言い出す。俺は
「冷蔵庫に淡麗あるじゃん。飲めよ」
といってもエビスじゃないと嫌だとか言い出す。

お前今までエビスなんて飲んだことあったっけ?
強引にベッドから引きずり下ろされたが、俺は外に出る気なんてなかった。
強情な俺に根負けして、結局ツレは外に出て行った。
多分戻ってこないだろう。
俺んちに泊まる予定だったのに荷物まで持っていったから。

俺は酒臭いため息を吐くと、ふとベッドの下を覗いた。
そこには大きな包丁を持った女が居た。
恨みがましい目で俺を見てくる。
「・・・お前、そこ狭いから出て来いよ」
「!!っ!」

俺に話しかけられたのが相当驚いたのか、ベッドに頭をぶつける女。
「おい、痛かったろ、いいから出て来いって」
女はぶつけた頭をさすりながらなにやらぶつぶつ言ってる。
「べ、べつに・・・あんたに言われたから出てきた訳じゃないからねっ!」

俺は無言で女の頭をさする。
「キャッ!さっさっさわんないでよッバカッ!!」
真っ赤になりながら包丁を振り回す。
「タッチセラピーっていいんだぞ。痛いの痛いのとんでけーって」
女は大きな瞳をまんまるくして、
「ホントだ、痛くない・・・」

そんなことを言った後に急にまた真っ赤になって
「き、気安く触んないでよっ!!」
と可愛らしい声で怒鳴る。

なんだかまた酒が飲みたくなって冷蔵庫から淡麗を取り出し、飲みなおすことにした。
そしたら女はおもむろに立ち上がり、大きい包丁を振り回しながら、冷蔵庫の残りモンでつまみを作ってくれた。

家庭的な味付けのそれは、早くに死んだ母ちゃんを思い出させた。
なんだか切なくなって、つい涙声になっちまった。
「ずっと・・・居てくれたらいいのに」
そんな言葉もポロッとでちまった。

女は台所で俺を振り返り、
「バッバカ!ずっと居たのに・・・じゃなくて、えっと、地縛霊なんだからずっとここにいるにきまってんでしょ!
で、でもあんたと一緒に居たいとかじゃないからね!!!勘違いしないでよね!」

思わず抱きしめたくなった。


 








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のっぺらぼう(萌ver.)

2009.12.15 (Tue) Category : 都市伝説・改変萌ver.

日本の古典怪談というか、落語と言うか。
「こんな顔だったかい?」
というセリフで有名な「のっぺらぼう」も時代の波には逆らえなかった模様。

- - - - - -
夜の散歩が僕の最近のマイブームだ。
家族が寝静まった深夜十二時、僕はいつものように黒いウインドブレイカーをパジャマの上から着て家を出る。
今日は登校時に通る公園まで行こうと思っている。

ちょうど真ん中に西口から東口まで通じる四十メートル程の石でできた一本道があり、その左側には電柱の半分くらいの高さの木が縦に三本並んでいて、右側には三本の木が二本目の木を中心に横に並んで見えるベンチがある。

他にはいくつかの遊具が右側にある程度だ。
近所に他の公園が無かったのもあって小さい頃はよくここで遊んでいたし、僕にとって結構馴染みのある場所でもある。

公園に入ってすぐ、十時の方向――二本目の木の近くに立った白い和服を着た黒髪の女性の後姿が僕の目に映った。

(何をやっているんだろう?夜中に女性が一人だなんて物騒だな)
僕は女性の方へ足を運び、
「何をしているの?」
と尋ねた。
女性は後ろを向いたまま
「こうしてね・・・誰か人が来るのを待っているのよ」
と答えた。

「何故人を待っているのか、僕にはわからないけれど、こんな夜遅くに女性が出歩くのは危ないんじゃないかな」
「ふふふ、心配いらないわ。だって、私・・・」
と言って、こっちを振り向きながらやや低い声で
「のっぺらぼうだもの!」

……のっぺらぼう?僕の目の前にいる女性には耳も目も鼻も口も、有る。少なくとも、僕のイメージするのっぺらぼうとは違う。
僕がまったく驚いていない姿を見て、女性は何かに気がついたかのように
「あっ!」
と言ってまた後ろを向いた。

そして再度、振り向いた。ゆで卵のように白いつるんとした顔。
うん、今度はちゃんとしたのっぺらぼうだ。だけど・・・

「あ・・えっとごめん、脅かすタイミングがちょっとずれててあまり怖くないや・・」
僕が言うと、彼女は
「なっ・・・」
と、いつのまにか元に戻っていたその顔の頬を赤らめて
「きょ・・今日はちょっと調子が悪かっただけよっ・・!」
と言った。

「そんなことより・・あなた」
と黒く大きな瞳を鋭くさせて彼女は言った。
「こんな夜遅くまで起きてちゃ駄目じゃない、明日も学校でしょう」
「うーん、まぁ、そうなんだけど。夜に散歩をするのが楽しくてさ」
「駄目よ。今日だって遅刻しそうだったじゃない」
「え?なんで知ってるの・・?」
「それは・・・・その・・あなたのこと・・いつもここで見てるから・・・」
彼女は照れくさそうに言って、視線をそらした。

「もしかして、今日、驚かそうとしたのも僕が夜中に出歩かないようにするために・・・」
「べ・・・別に、そ・・、そ、そんなんじゃないわよっ!私がただ人を驚かせるのが好きなだけなんだから!」
顔を赤くさせて彼女が言った。おどおどとした表情が実に可愛らしい。

「そっか、それじゃあ、そうなのかな」
「そ、そうよ!私は人を怖がらせるのが好きな悪い霊なの!だから・・あなた夜更かししてたら祟っちゃうんだから!」
「うん、わかった。もう夜中に出歩くのは止すよ。」
「わ・・わかればいいの!それじゃあね!」
と言って彼女は、スーっと消えていった。

僕は約束の通り、それからは夜中に散歩をするのを止めた。
彼女にまた会いたいと思ったりもしたけれど、思いだけに留めている。彼女は今日もこの公園で僕を見守ってくれているのだと思うから。

僕は立ち止まって誰もいない2本目の木を見つめ、軽く手を振った。


 








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テケテケ(萌ver.)

2009.12.14 (Mon) Category : 都市伝説・改変萌ver.

学校の怪談シリーズでメジャーになった「テケテケ」。
本ブログでは【話す死体(3)】という名で掲載している。

テケテケのルーツはこの話で、発祥は北海道旭川の「シャカシャカ」だという説が有力である。
学校の怪談で語られる話はこの都市伝説のバリエーションの一つなのである。

類話は【踏み切りで(3)】【テケテケ類話】を参照されたいが、このテケテケにもいくつかの萌えバージョンが存在した。

今回紹介するのは、そのうちの一つ。後のテケテケ萌えバージョンの原型になったと思われる話である。

- - - - -
放課後、俺が家に帰ろうと校門へと足を向けている時だった。
ふと校舎の方に目をやると教室の窓から女の子が腕を組んでこっちを覗いてることに気がついた。

2階の教室だから同じ学年の子のはずなのだが、見たことが無い顔だ。
転校生だろうか・・・?と考えていると、その子が俺ににこりと微笑みかけてきた。

その可愛いい笑顔に見惚れながら微笑み返す・・と、突然その子が肘を組んだ姿勢のまま窓から飛び出した。
窓の枠の外に隠れた、肘から下が少しづつ露になる・・・・・あれ・・?
――肘から下が・・・・無い?

窓から飛び降りた上半身だけの女の子が肘から地面に着地する。
上半身だけの女の子が肘だけでこっちに向かって駆け出してきた。

そのあまりにも不自然な光景に唖然していた俺だが、彼女が近づいてくると同時にやってくる恐怖に思わず後退り・・
「あ・・・」
恐怖で足がすくんでいて、上手く動けず、そのまま後ろに倒れこんでしまった。

背中を思いっきりぶつけてしまったらしく酷く痛む。
気がつけば、彼女は既に俺の目の前にいた、俺は頭が真っ白になった。

「だ・・・大丈夫!?」

・・・・・・・・・・・・・・・・え?

「背中、怪我してない?ごめんね・・ちょっと怖がらせたかっただけだったのに・・」

混乱していてよく理解できなかったが、彼女が俺にこれ以上の危害を加えるつもりが無い、と言うことは理解できた。

俺は安心した・・・が、安心と同時に背中に痛みが走った。
「い、痛てててて・・・・」
「ご、ごめんね。本当に、ごめんなさい・・・・」

言い終わるとほぼ同時に、彼女はぽろぽろと涙を流して泣き出してしまった。
その泣き顔を見ていると酷く悲しい気持ちになって、なんとか泣き止ませようと、無理して立ち上がった。

「いやいや、全然大丈夫!だから泣くな。」
俺が笑いながらそう言うと彼女も
「うん、ありがとう・・・・・優しいんだね。」
と言って笑った。

それから毎日、放課後に校舎の方を見ると2階の窓から腕を組んで笑っている彼女がいる。


 








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